商学部

アドミッション・ポリシー

受験生へのメッセージ

4年間の学びを活かし、未来を切り拓く力を養ってほしい

加藤俊彦教授

加藤 俊彦

商学部長・経営管理研究科長

商学部の特性としてまず挙げられるのは、経営・会計・金融・マーケティングという4つの領域を体系的に学べることです。また、1年次の「導入ゼミ」、2年次の「前期ゼミ」、3・4年次の「後期ゼミ」と、4年間を通してゼミが必修化されている点も、大きな特徴と言えるでしょう。
2021年7月、商学部・大学院経営管理研究科は、ビジネススクールの代表的な国際認証機関であるAACSB Internationalから、日本の国立大学で初めて認証を取得しました。その認証プロセスで、海外の審査員が特に評価していたのが、4年間にわたるゼミです。つまり、商学部では、国際的にも評価される少人数の丁寧な教育を入学から卒業まで受けながら、国際基準に適合したビジネス教育のプログラムを学ぶことになります。
商学部では、前述の4つの専門領域以外に、特定の領域を究めるためのサブプログラムも提供しています。2年次からは、英語で専門領域を学ぶとともに1年間の留学を通じて、グローバル人材としての能力を身につける「渋沢スカラープログラム」や、データサイエンスとデザイン思考を学ぶ「データ・デザイン・プログラム」を受講できます。さらに、成績優秀者には、学部1年次から修士課程(経営学修士(MBA)コース、または研究者養成コース)修了までを5年間で完了する「学部・修士5年一貫教育プログラム」を4年次から受講する道も開かれています。
このような環境を活かし、自ら考えて、未来を切り拓いていくための「知的体力」を養ってください。卒業後は慌ただしい毎日が待っています。その中で「知的体力」を基礎から作ることは簡単にはできません。貴重な機会が提供される学生時代に、自分自身と社会の未来につながる基盤を作ってもらうことを期待しています。(談)

学部概要

ビジネスの世界で役立つ理論的思考能力を身に付ける

商学部は商学及び経営学をその教育・研究領域としており、商法講習所、東京高等商業学校、東京商科大学から続く一橋大学の伝統を中心的に受け継いできた学部です。
"Captains of Industry"の育成という本学の使命の下、商学部はアカデミズムに裏付けられた実践的な分析能力と解決能力をもつリーダーを育てることに力を入れてきました。卒業生の多くが実業界を中心に日本の経済・社会の発展を牽引し、あるいは社会が直面する様々な課題の解決に貢献しています。商学部のこのような教育を支えているのは、長年にわたり学界をリードしてきた本学部教員の高水準の研究です。
商学部での学修内容を簡単に表現するなら、「企業や市場に関連する応用社会科学」ということができます。企業や市場に関連した現象を様々な角度から理論的に解明するために、経営学や会計学、商学、経済学、歴史学、社会学、心理学など多様な社会科学の学問を理論的に幅広く学び、現実世界の解明へと応用していくのが商学部における教育・研究の特徴です。これらをじっくりと学ぶことによって、理論的に深く考える能力が身につき、それが高度専門職業人として生きていく上で大切な力となります。同時に、高度に知的なトレーニングと人間的なふれあいを特徴とする少人数のゼミナール教育を通じて、高い知性と倫理性を備えた高潔な人格を育んでいくことも、商学部が目指しているところです。
商学部生は全員が入学時から卒業するまで、本学伝統の「ゼミナール」が必修となっています。1年次の「導入ゼミナールⅠ・Ⅱ」に始まり、2年次の「前期ゼミナールⅠ・Ⅱ」を経て、3・4年次の「後期ゼミナール」まで、学年進行とともに、基礎から応用へと段階的に高度化・専門化していきます。
一方、講義科目については商学部の教育に必要とされるコアの学部導入科目を学んだ後、学部基礎科目、学部発展科目に進みます。これらの講義科目は、段階的・体系的コースワークの性格を強めたものになっています。それに加えて、企業や団体による寄附講義を多数開講し、第一線で活躍する実務家教員による教育も行われています。
商学部ではまた、特に優れた学生のために「学部・修士5年一貫教育プログラム」が用意されています。このプログラムを履修することにより、学士課程入学から大学院修士課程修了までの5年間(通常の修業年限は6年)で学士号に加えて修士号をも取得することができます。
商学部がその教育において重視しているのは、実践志向の強さと国際性の高さです。ここでいう実践志向とは、学んだことを単に知識のレベルにとどめるのではなく、直面する問題の解決に向けその知性を創造的に動員し、なおかつ解決の実現に向けて自らコミットすることを意味しています。また国際性とは、使用する言語や文化的背景の相違に制約されることなく自らの能力を発揮できることを意味しています。本学部は世界各国から多数の留学生を受け入れているのみならず、逆に「世界に平然と打って出る」商学部生を増やしていきたいと考えています。英語によるゼミナールや専門科目の履修、海外留学を取り入れた、グローバル・ビジネスリーダーの育成を目指す渋沢スカラープログラム(SSP)は、そうした取り組みの核になるものです。
社会科学的な知性を身につけ、高度な専門知識を駆使する職業人として世界を舞台に活躍しようと志す人の期待に、商学部は十分に応えます。

卒業生から

現在の私の基盤を築いた4年間

『大学案内2024』より

金子 裕介

金子 裕介

2014年 商学部卒業
三井不動産(株)

私は街づくりに携わる不動産デベロッパーにおいて、プロジェクトマネージャーとして、社内外の多数の関係者とともに街づくりを推し進める仕事をしています。大きなプロジェクトであっても、実現までには各関係者が抱える課題を把握、分析し、課題解決に導いていくことの積み重ねが重要であり、それこそがビジネスパーソンに求められる素養の一つだと思います。
一橋大学商学部で学んだ4年間を今振り返ってみると、1年次から必修であったゼミナール教育をはじめとして、自ら考え、仲間と議論し、結論に導いていく、というトレーニングを数多く経験したことが、今の私の基盤になっていると感じます。ここ数年は勤務先の企業が提供する寄附講義の講師として、一橋大学を毎年訪れていますが、現役の学生からの鋭い質問や考察から気づきや学びを得ていますし、非常にレベルの高い環境だなと、改めて実感します。また、ともに学び、キャンパスライフを謳歌した仲間との絆は、一橋大学で得た何よりの財産であり、美しいキャンパスでの日々を今でもたまに思い返します。
皆様も一橋大学でのキャンパスライフを通じて、一生モノの財産を築かれることを願っております。

未来に繋がるキャンパスライフを

『大学案内2023』より

戸田 達也

戸田 達也

2013年 商学部卒業
東京海上日動火災保険(株)

正直に申し上げて、受験生の時には、私は一橋大学についてそこまで強い憧れや執着があったわけではなく、両親の勧めもあり「何となく良い大学」と思って入学しました。しかし、そんな私が今では自信を持って一橋大学をお勧めしています。振り返れば、あの時一橋大学を志望し、入学、卒業して心から良かったと思っています。
ではなぜ一橋は「良い大学」なのでしょうか。自分なりに言語化すると、「①聡明で志の高い仲間に出会える環境」「②グローバルで洗練された教育方針」「③緑豊かで落ち着いたキャンパスと自由な雰囲気」だと思います。
自分の場合は、大学でバスケットボール部に所属し、部活では主将も経験しながら、キャンパスライフを謳歌しました。日中はゼミや授業でマーケティング・経営・会計・外国語についてよく学び、夕方はバスケに打ち込む毎日でした。濃厚な4年間を過ごすことができ、自分の成長を実感する大学生活でした。
現在私は、学生だった当時に第一志望だった損害保険会社に勤めています。そしてこれまでに、若年次での海外勤務、国内大企業の営業、そして内部部門での全社的に影響力のあるプロジェクトの経験など、大学生の当時に望んだようなキャリアを歩むことができています。社会人になった今、大学当時の素晴らしい仲間、部活で培ったリーダーシップと組織運営の経験、授業で得た知識とビジネススキルは、自分のかけがえのない武器となっています。
皆様も一橋大学で自分の将来へと繋がる、豊かで充実したキャンパスライフを謳歌されることを祈念しています。

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