一橋から海外へ

自分の「当たり前」を疑え

『大学案内2024』より

経済学部4年 赤荻 雅弥

経済学部4年 赤荻 雅弥

2021年9月13日~2022年6月23日
カリフォルニア大学デービス校(アメリカ)

2022年11月撮影

「交換留学」と聞いて皆さんは何を思い描くでしょうか。私にとって交換留学は日本の外との接点を得る貴重な機会となりました。私は日本で生まれ育ち、小中高大と比較的同じ価値観を共有する周囲に囲まれて過ごしてきました。しかし、交換留学中は異なる価値観や考え方に戸惑いながらもそれらを受容し言葉も文化も違う友人と交流を深めることができました。また、異なる価値観が根付く文化に触れることで、自分や自分の属する文化圏の中で「当たり前」となっていることに対して改めてそれが「当たり前」なのかを考えることが多くありました。アメリカに対しては留学に行く前から「個人主義」というイメージをなんとなく持っていましたが、実際に現地の友人と話している際にも「自分はこうしたい」という主張を受けたり、時々の自分の感情を大切にしたりと、社会や集団にとらわれず「自分」を主張するということに衝撃を受け、自分が「当たり前」としてきた人との接し方や振る舞い方について振り返る機会となりました。こうした数々のカルチャーショックを通じてなんとなく抱いているイメージを実体験とすることで、「当たり前」を取り除き、フラットな状態から相手自身を知る、相手の文化を知るというグローバル人材としての素地が身につくのではないでしょうか。一橋は交換留学先が充実しているだけでなく、金銭面でのサポートがあるので社会に出る前に交換留学を経験してみるのはいかがでしょうか。

世界を知り、己を知る

『大学案内2024』より

社会学部4年 上垣内 萌

社会学部4年 上垣内 萌

2021年9月15日~2022年6月25日
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(英国)

2022年11月撮影

皆さんは、自分の「所属」を聞かれたら、何と答えますか?私が3年半親しんできた「東京の一橋大学の社会学部」という所属を一旦リセットし、「ロンドンのUCLの政治学部の生徒」として過ごした9か月間は、人生最高のモラトリアムにして、自分と深く向き合う機会となりました。
長期留学には中学生の頃から憧れがありました。一橋のオープンキャンパスで、充実した留学制度について耳にし、胸が高鳴った事を覚えています。2年生から社会学部グローバル・リーダーズ・プログラムに参加して英語の特訓をし、コロナ禍でも着実に渡航準備を重ねて、大好きなイギリスに飛び立ちましたが、現実はそう甘くはありません。沢山の授業課題、一からつくる人間関係、慣れない生活にむしばまれる健康。一橋とはまったくかけ離れた環境の中で、幾度となく課題にぶつかるたび、自分はどのような考え方をし、何が好きで何が嫌いな人間であるのか、自分自身と深く向き合ってきました。政治学の授業の中でも、「日本人」として意見を求められることが多く、自らのアイデンティティを問いかける機会に恵まれました。世界を知って己を知る、学生時代にこんな事ができるのは留学ならではでしょう。
大学からの手厚いサポートに奨学金、先輩方の親身なアドバイス等、留学を考える学生に最適な環境が一橋にはあります。後輩たちが、私のように、学びの多く、楽しい留学生活を送る事ができたら、嬉しい限りです。

海外から一橋へ

外国人留学生

一橋大学では、文部科学省国費留学生107人を含め、私費留学生、交流学生等、合わせて54の国や地域から808人の外国人留学生が学んでいます(2022年5月1日現在)。そのうち、8割以上はアジアからの留学生で16か国・地域に及びます。交流協定校を中心に、ヨーロッパからの留学生も22か国78人となっています。外国人留学生のうち、3分の2が大学院に所属しており、人文・社会科学分野において優れた研究者を世界に輩出しています。
授業では、異文化理解を目的とした科目が開講されているほか、キャンパス内外において留学生を支援するサークルが活動しています。国際学生宿舎や国際交流会館においても、活発な国際交流がみられます。また、卒業留学生は、金融、商社、メーカー等多様な有力企業に就職しており、高く評価されています。

日本ならではの大学生活

『大学案内2024』より

経済学部 4年 チャウワナジン ナタワディ

経済学部 4年 チャウワナジン ナタワディ

タイ王国

2022年11月撮影

アニメや漫画で、日本の高校のイメージは想像できましたが、日本人の大学生活はどんな感じなのかは全然思いつけませんでした。一橋大学に入学してから、1年生のクラスでスポーツ大会に参加したり、大学祭でホットクを作って販売したり、部活(国際部ディベートセクション)に入ったり、一橋寮のレジデントアシスタントもしたりしました。このような経験はタイで得られず、日本の大学ならではの経験とも考えられます。
また、一橋大学で習った科目は本当に好きです。1年生のときには英語や必須科目が多いですが、2年生から自分の興味を追究する自由があります。そのうえ、先生方のご支援も多く、いつまでも心の中に感謝しています。
最後に、一橋大学(および寮)で日本人だけではなく、世界各国からの人々と知り合えます。一生大切にしたい方々との貴重な関係もできました。一橋大学から専門知識をもらうだけではなく、価値の高い経験の積み重ねや人脈づくりもできます。もし私が他の大学を通ったら、これらの経験はすべて不可能だったでしょう。
皆さんも一橋に入ったら、ぜひぜひ新しいことを試して、新しい人々とつながってみてください。一生忘れられない思い出になるかもしれません!

世界の反対側での新しい生活

『大学案内2023』より

フェヘイラ ミケロン ジュリア

社会学部3年 フェヘイラ ミケロン ジュリア

ブラジル

2021年11月撮影

皆さんは留学にどんなことを期待していますか?留学は、他の国の文化と接触することだけでなく、生活習慣や言語なども学ぶことができる期間なので、普通の旅行では味わえない体験ができます。
日本に来る前は、ずっと家族と一緒に田舎の町に住んでいて、一回も一人で旅行したことがなく、一人暮らしもしたことがありませんでした。そのため、一人で世界の反対側にある国へ行って、新しい生活を始めるのは不安でした。
実際に留学生活が始まると、日本語での授業を履修したり、試験を解答したりすることは困難も伴いましたが、良い経験となりました。また、日本に来てから色々なバックグラウンドの人と親しくなり、日本文化だけでなく他の国の文化についても学ぶことができました。
日本に来てからのことを振り返ると、留学して本当に良かったです。留学は、大学生活の中で最も勉強になる期間だと思います。皆さんも留学に関して悩みはあるかもしれませんが、きっと素晴らしい経験になるので、ぜひチャレンジしてみてください!

Hitotsubashi University Global Education Program (HGP)

Hitotsubashi University Global Education Program (HGP)は、一橋大学における教育の国際化とグローバル人材の育成をけん引するプログラムであり、日本人学生と留学生が社会科学分野を主とした学際的な科目をともに学ぶ場となっています。HGPは学部を問わず、一橋大学のすべての学生を対象としており、授業は英語で行われています。
HGPの授業は、各国の学生交流協定校からの交換留学生をはじめとする多くの外国人留学生が受講しており、日本にいながらにして、国際的な視野と感覚を身につけられる特徴的なプログラムです。また、HGPの教授陣は、多様な出身国と国際経験を持つ教員によって構成されているだけでなく、各界の第一線で活躍している方も多いことから、より実践的な授業内容を含んでいます。国際交流に興味がある、海外留学をしてみたい、実践的な英語力を身につけたい、といった学生に特に有益な授業科目が提供されています。
HGPの主たる科目は、英語で授業が行われる日本・世界事情関係科目群及び社会科学分野の専門科目群によって構成されています。詳細については、HGPのウェブサイトをご参照ください。

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